最終更新:ID:WD5JRUfzvg 2017年09月06日(水) 09:25:53履歴
そこは駅から15分ほどの閑静な住宅街の中にある古びた館だった。裏は山になっており、そちらも彼の私有地らしい。
庭は手入れされているようで焼却炉が隅にあるのがみえる。
中にはいると外観よりはずっと現代的に思えた。なにしろオール電化である。
火なんて危ないじゃないかとは彼は言う。
<目星>成功で電線見当たらないのに気付く。しかし<アイディア>は自動失敗である。
キッチン、浴場、トイレは共用。
以前館に住んでいた者の私物がそのまま残されている物置部屋もあり、使えそうな物は勝手に使っていいそうだ。
本棚に囲まれた書斎と、テレビのあるリビング──いや、この場合談話室とでもいうのだろうか。そこにこれから一緒に暮らすであろう住人がいて、彼らと挨拶を交わす。
建物自体は三階建てで、個別に割り当てられる部屋は4畳半から10畳まであるそうだ。
猫の鳴き声がしたような気がしたが、姿はみえない。ただ水の入ったお皿がキッチンの隅に置かれていた。
※トキワ荘みたいな建物をイメージしてます。
此処が今日から自分が暮らすことになる鳴海荘だ。
彼から提示された金額は相場の半額ほどだった。
いいんですか? そんな値段で。
「まあ、趣味でやってるみたいなものだからね。僕が飽きるまで、此処にいていいよ」
少し考えて、事故物件なんですか?と尋ねる。
「あははっ、まだ何も起きちゃいないさ」
<心理学>を使用しても、彼の真意は掴めない。
以上が【シェアハウスキャンペーン】導入になります。
管理人の鳴海に気に入られた者だけが入居できるシェアハウス。
探索者の職業に制限はありません。
またこのシェアハウスはいつでも出ることができ、場合によってはそこに住んでいたことも忘れ去られる可能性を持ちます。
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